2017年大晦日

こんばんは!

 

2017年も残すところあと数時間。みんなはどんな1年でしたか?

何だか年々早く過ぎていく感じがして(汗)。年齢かな?(笑)

自分にとっては忘れることの出来ない、プロ選手生活の最後であり、新たなチャレンジのスタートを決断、覚悟も持って戦い抜き、出し尽くすことの出来た1年になりました。

プレーヤーとしてはこんなに稼働できなかった年はなかったと思うけど、自分のプロ選手生活の中で選手としてはもちろん、一人の人間としてどんな時もとことん向き合い、自分の中にとどめておくことだけでなく、自分の姿や言葉に包み隠さず伝えることが出来たと感じています。

そうでもしなきゃいられなかった自分がいて。

言葉にすることって時に勇気がいる。覚悟と責任がないと発することが出来ない内容、事実がある。プレーで示すのは当たり前で、でも感じた時や思った時に伝えたいと思えること。それは自分に正直でないと本心を伝え続けることなんてできない。自分の想いそのままに・・・。その責任を持ってピッチに立ち、プレーで表現できれば自分も納得し皆も納得出来る。

正直長い間ピッチを離れていて、その責任をピッチで表すことが出来るのかといった不安は引退を発表した8月2日から日に日に増していました。冷静に考えたら、復帰したとしても自分らしいプレーが出来るのかという部分ではもちろん、再びピッチを離れるリスクもあれば試合に絡めず終わってしまう可能性の方が高かったから。

でも、そんな不安よりも皆に伝えたいという想いの方が勝っていて。

プレーで示すことの出来ない不安よりも、言葉にもせずプレーも出来ず伝えられずにプレーヤーとして引退してしまうことの方が怖かった。

と同時に、出来なければそれまでの選手だったと受け入れようと。でもそれが選手として妥当な評価だし当たり前の世界だから。

そんな選手としての当たり前な話、ある意味開き直る中での根拠のない自信、今までどうにかしてここまで繋げてきたモノをここで途切れさせたくないという自分に示したい想い、そして待ち続けてくれるファンサポーターのみんなと本来の在るべき自分の姿の中で喜び合いたいと。

そんな求めていたお互いの姿が出し尽くした12月2日と3日にあったので、今も清々しい気持ち、感謝の想いでいっぱいです。

途切れさせることなく繋げてきたモノは、必ず今の自分が想い描いている姿に繋げる・繋がる。だから選手としてはゴールだったけど、まだまだチャレンジは続くし繋がるモノだから寂しさはありません。

今までにないくらい苦しくもどかしいシーズンが自分にとっての現役最後のシーズンになった部分にも必ず意味があると感じています。数年先、自分も皆も過去を語る上でFC東京が更なる変化・進化するために必要だったと言える経験。新たな立場でチャレンジ、経験していかなければ当然分からない部分はあるけど、今の自分が想っていること・変化させたいことが必ず進化に繋がるという自信があります。習慣化されていることを変えるのは簡単じゃない。でもそれらを変化させ習慣化できれば必ず新たな進化が生まれる。

その力になれる、自分にしかできないことがある、と責任と共に運命を感じています。

今持つイメージを大切にしながら、自分の基準や感覚もこれからチャレンジする中で変化し進化させていく。その成長曲線をクラブと重ね合わせるように共有し示し続けていきたい。

8月2日に覚悟を決めてアクションを起こした時には見えていなかった世界。

言葉で発し、プレーで示すアクションが新たな覚悟、決意、共有、喜びをもたらしてくれた。

これからもきっとその自分らしい姿に変わりはないと思います。その姿があれば皆との絆も変わりなくあって、新たな積み上げの中で強まり繋がり続ける絆があると。

新たな立場や視点の中で様々な角度からクラブを見ていく中で、今まで以上の視野から学び学ばせてもらいながら、クラブに刺激を与え、内外で繋げる役割。

こういったイメージはクラブに伝えましたが役職はまだ最終決定していません(笑)。1月13日の新体制発表時にはお伝えできる準備をしています。ぜひ楽しみに待っていてください♪

 

最後になりましたが、どんな時も共に戦い、楽しみ、笑い、怒り、悲しみ、そして見守り続けてくれたファンサポーターの皆さん、スポンサーのみなさん、クラブスタッフ・選手のみんな、友人・家族・・・感謝の想いでいっぱいです。

プロサッカー選手のスタートラインに立った時に想い描いていた姿、望んでいた姿で最後まで戦い抜くことが出来たのは皆さんの支えのお陰です。

そんな変わらぬ想いを貫くことが出来た支えと共に自分の中での支えとなった「ミッションステートメント」。Jリーグ新人研修で2000年2月2日にサッカーノートに記した言葉そのままを伝えさせてもらって、2017年、そして現役プロ選手としての最後の言葉にさせていただきます。

今まで本当にありがとうございました!そしてこれからもよろしくお願いします!

良いお年をお迎えください・・・

 

 

2000.2.2(水) ミッション・ステートメント

自分の人生の目的と意味を力強く表現する文書である。それは個人的な憲法となり、意思決定をし、行動を選択する土台になる。

 

自分が好きなことばかりをして自分だけ満足ならばそれでいいというのではなくて、つらいこと、苦しいことをより多く経験していくことでこれからの人間としての自分がより大きくなってくると思う。今はサッカーをすることはとても重要なことである。楽しむだけのものではなく、これからはこれを仕事としてお金をかせいで生活をしていかなければいけないのだからとても重要である。でも死ぬまで一生サッカーをしていくわけではない。いずれ引退してサッカーから離れる時が遅かれ早かれ必ずやってくる。現役で続けている時も当然そうだけれど、サッカーを通じてどれだけ人間として育ってきたかであると思う。サッカー選手である前に自分は人間である。人間的に大きくなっていかなければ当然サッカー選手としても大きくなっていかない、うまくなっていかないと思う。そして引退が早いか遅いかは、そのような差であると感じる。ケガなども関係はあるけれども。

一人でこれまでサッカーをしてきたわけではない。多くの人々にささえられてここまできた。これから活躍していこうと思うのならば、さらに多くの人の手助けが必要となってくる。だからそういう人々のためにも、もちろん自分自身のためにもこれから夢や希望をできるだけ多くの人に与えていくことが自分の仕事であり、成長していくために不可欠なものであると思う。

 

個人的なミッションステートメントの作成は創造だけではなく、発見するプロセスでもあり、また自分の人生に方向性と目的を与える強力な道具である。